「山々が揺れ動く出来事」 02.12.08
イザヤ64:1〜4
神の御子がこの世に誕生されたクリスマスの出来事は、決して
普通のことではありません。山々が揺れ動くような驚くべき出来事
です。聖書のクリスマスの出来事に登場する人々は、皆驚いて
いました。母マリア、父ヨセフはもちろん、東方の学者や羊飼いも
驚きました。「どうしてそんなことがありえましょうか」とのマリヤの
言葉は、クリスマスに忘れてはならない言葉です。
そして実は、聖書の登場人物以上の驚きを、私たちは毎年
味わっています。
では、私たちは何を驚くのでしょうか。そのためにまず、
<あなたは憤られました。わたしたちが罪を犯したからです>
(64:4)とのイザヤの言葉を知るべきです。人は誰でも、神に対する
罪や背きを抱えています。それゆえ、神の前に堂々と立つ事の
できる人などいません。
<しかし、あなたの御業によって、わたしたちはとこしえに
救われます。>と、イザヤは続けて預言します。私たちは、
この「しかし」に驚くべきです。憤り、裁き、滅びがふさわしい
私たちを、神は御業によって救うとおっしゃってくださいます。
とこしえの救いにふさわしくはない私たちにもかかわらず、
「救う」とおっしゃってくださる。そして、そのための御業として、
クリスマスに救い主としての御子イエスをお送りくださったのです。
罪を犯したものを救うために救い主がお生まれになった。
ここにクリスマスの、大きな大きな驚きがあります。
これは、山々が揺れ動くほどの驚くべき出来事です。
神の御業は、人には揺り動かすことのできない山を、揺り動かし
ます。この山を自分の罪と考えてみたいのです。
私たちは、自分の罪、醜さ、汚れをどうすることもできません。
自分の前に動かしがたくそびえ立っています。しかしその山の
ような罪も、救い主の誕生によって動かされてしまうのです。
本当は揺れ動く程度のことではなく、取り除かれてしまうのです。
それは、私たちの期待を超えた大きな御業です。